2017.10.02ブログ
パーツのために創られた小さな器具
今回は、ジョセフ・ピラティスがパーツを強くするために特別に創ったオリジナル器具を
ご紹介します。
最初にブレスアシザー(Breath-A-Cizer) 。風車を回すように息を吹きかけて 呼吸の練習を
するための器具です。実際やってみると簡単ではありません。日常 忙しかったり、ストレスがあると
呼吸が浅くなります。呼吸も意識すれば深く長くできます、そしてそれが健康のために重要だと
ジョセフ・ピラティスは言っています。
つぎはビーンバッグ。棒に砂が入った袋が付いています。棒を両手で持ってクルクルと
回しながら袋を下げたり上げたりして手首や握力を強くします。現在では、普段の生活が
便利になったため 手首をしっかり使うことが少なくなっているかもしれません。逆に、指や手首を
よく使う人は腱鞘炎になることもあります。ストレッチと強化をし、手首の正しい使い方を学べば
防ぐことができます。
そしてネックストレッチャー。頭につけて引っ張ります 。スプリングが付いているので適度な
負荷がかかります。歳をとると背中が丸くなりやすいので 予防するために創られたのかと
思いますが、現代ではパソコンや携帯のせいで 若くても猫背やストレートネックの人が増えて
いて心配になってしまいます。
他にも トゥコレクターやフットコレクターなど足のために創られた器具もあります。
ニューヨークのロマーナ先生のスタジオで学んでいた時は、これらの小さな器具の良さが
あまり分かりませんでした。いまでは必要性と効果を実感しています。そして、ピラティスは
コアだけ強くするのではなく全身を使うメソッドだと分かります。
1967年に亡くなったジョセフ・ピラティスは「私のメソッドは50年早過ぎた」と言っていました。
これらは数十年前に創られたものですが、今でも充分に活用できます。まるで現代の生活を予期して
創ったかのようです。これらの小さな器具の良さも伝わっていくといいなと思っています。
* 器具の写真は gratz equipment のサイトから引用しました。