2017.11.13ブログ
ピラティス エルダー (その2)
キャシー•グラントのスタジオはジョセフ•ピラティスが創ったオリジナルのキャデラックと
リフォーマーとバレルが一台づつある小さなスタジオでした。古い建物の中にあった部屋は
殺風景でしたが、なぜかとても居心地が良く 時間がゆっくり流れるような感じがしました。
ピラティスではエクササイズ毎にだいたいのリピティション(回数)が決まってますが
キャシーのところでは、一つのエクササイズを出来るまで自習するやり方でした。 ある
セッション中、ジャックナイフを練習していたとき、人が入ってきてキャシーと話し
始めました。 ストップがかからないので勝手に止めることができません。結局 キャシーが
話している間中、ジャックナイフをやり続けました(笑)。
キャシーがくれる課題はいつもハードでした。 でも文句を言えないので睨んだら 睨み返され
ました(笑)。 質問をすると「自分で考えなさい」とピシャリと返されました。おそらくキャシーもジョーからそのように指導されたんだと思います。
キャシーは晩年ふり返って「長くて 孤独な道でした」と称しました。ニューヨークと
いえ始めた時は、ほとんど知られてなかった謎の器具を使うエクササイズ メソッドを教えていくのは
困難だっただろうと想像できます。 セッション中は厳しかったですが、小柄な体に
不釣り合いな大きな暖かい手をもっていて 包み込むような優しさがありました。「もっと自信を持ちなさい」といつも励ましてくれたキャシーのことを今でも良く思い出します。