2020.11.18ブログ
本 Caged Lion (檻の中のライオン)
早いもので街にクリスマスの飾りが見られる時期になりました。
さて今回は、数少ない生存しているジョセフ・ピラティスの生徒の一人、ジョン・ハワード・スチールが執筆し、今年出版された“Caged Lion - Joseph Pilates &His Legacy ”から一部を意訳します。
法律の仕事をしていたジョンは、28歳からピラティスをはじめました。ジョーとクララとは個人的にも親しかったそうです。エルダーは皆んなダンサーだったので、ジョーやピラティスをすこし違った視点でとらえていて面白かったです。
ある夏の日の午後、ジョーとジョンがニューヨークのスタジオ近くの8番街を歩いていたときのこと。
「ジョーは変な老人に見えただろう。ジムショーツをはいて細い脚をだし、樽のような体に長袖の白いタートルネックのシャツを着て、キャンバス布のスリッパを履いていた。とても日焼けをしていて、もの凄く筋肉質だった。すこし前かがみで腕を走るように振って歩いていた。横断歩道で赤信号でも構わず歩き続けた。
いつもジョーは歩きながらコントロロジーの話しをした。“肩を上げずに後ろにひけ!アゴを落とさずひけ!” と言って私の姿勢や歩き方を正した。そして道ゆく人々を見てコメントした。ジョーにとってニューヨークの人々は悪い身体と習慣の標本だったのだ。
“向こうの女性を見てごらん。頭を傾けている。歩くときに片脚だけ歩幅を長く踏みだすから片方の腰が前に出てしまう、それを頭を傾けてバランスをとっているんだ。いつか背骨が悪くなるだろう。そして医者のところへ行くと背骨が曲がっているといって高額な矯正器具を売りつけられるだろう。私のところに来てリフォマーやキャデラックをつかえば、2週間で彼女の背骨はまっすぐになり、歩くときも頭がまっすぐになるのに”
ジョンは現在85歳、今でも元気にピラティスを続けています。エルダー達からジョーの話しをたくさん聞いていたせいか、本を読んでいるとジョーの声が聞こえてくるようでした。
朝晩は寒くなってきましたカゼなどひかないようご自愛ください🍁