2017.11.30ブログ
ピラティス エルダー (その5)
ロマーナ先生のセッションをオブザーブしていると、ときどき先生がクライアントにいつもと違う
やり方を指導なさることがありました。後で理由を質問してみると、ロマーナ先生は少し考えてから
「I feel it」 (感じるから)とだけお応えになりました。それだけですか‥ とその時は
まったく理解できず困ってしまいました。
ほかのエルダーも 理由をたづねられると「感じるから」とお応えになる事がありました。
エルダーはジョセフ・ピラティスからマニュアルをもらった訳ではないので、判断は
何十年の指導経験と勘をもとにしていたと思います。皆んなとても感受性が鋭く
理論や頭で考えるより、その人の体を見て それがいいと思ったからそうしたという
感じでした。
ジョセフ・ピラティスは一人一人ちがう教え方をしたそうです。同じ身体は無いので
自然とそうなったのでしょう。ジョーはクライアントにエクササイズを覚え 自分で
できるように、また正確にやるよう厳しく指導しましたが、人によって柔軟に変えたり、必要な
ときはエクササイズを創ってしまいました。「どうして?」とジョーに聞いたら、やっぱり
エルダーが言っていたように「感じるから」とお応えになったと思います。そしてその
「感じるから」は絶対に外れることがなかったのです。